病院情報の公表

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令和6年度 友愛記念 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 19 49 82 153 376 722 1367 1100 250
令和6年度、一般病床で退院されDPC制度の対象になった患者さんの年齢階層別の指標となります。
当院は地域医療支援病院として古河市内をはじめ古河市外、栃木県・埼玉県、群馬県の各病院、医院、クリニック、歯科医院の医療機関の先生方と連携・協力をし地域医療病院として地域医療に力を入れ努めております。
県堺に立地している環境ですので、茨城県内だけでなく近隣県(栃木・埼玉・群馬県)からの患者様さんも多数来院されています。
古河医療圏(古河市・境町・五霞町・坂東市);69.1% 栃木・埼玉・群馬県:23.9%を占めています。
年齢別では、日本の人口推移に比例し当院でも高齢の年齢層が大半を占め、その割合が70代:33.1%、80代;26.6%、60代;17.5% と
60代~80代で77.2%を占めています。
今後もこの傾向はますます上昇されると予想できますが、高齢の患者さんだけでなく、幅広い年齢層の患者さんに来院していただく為に、地域の医療機関様との
連携はもとより、各先生方のご協力を頂きながら、各診療科最善の医療提供ができる様今後も一層の最善を尽くしてまいります。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)-手術なし-処置2:なし 73 20.32 16.40 8.22% 85.63
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症-手術なし 29 21.90 13.66 6.90% 81.07
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎-手術なし-処置2:なし 27 24.85 20.78 3.70% 82.22
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎-処置2:なし 19 8.21 6.98 0.00% 82.32
100380xxxxxxxx 体液量減少症 19 11.16 10.26 5.26% 79.05
最も多いのは、肺炎で73件。平均年齢は85才です。
肺炎にかかる要因として、免疫力の低下や、基礎疾患の保有が挙げられます。またこれらがあることにより重症化のリスクも高くなります。
肺炎の症状は、発熱・咳・痰などがあり、風邪の症状と似ていますが、全く異なる疾患です。風邪は主に鼻や喉に炎症を起こしますが、肺炎は肺の中の肺胞に炎症が起こります。
肺炎の予防策として、
・手洗いうがい
・食事や睡眠などの規則正しい生活で免疫力を上げる
などがあります。
次に多いのが、尿路感染症で29件。平均年齢は81才です。
肺炎同様に、免疫力の低下、基礎疾患の保有が要因としてあります。また、膀胱の筋力低下も要因の1つです。
尿路感染症の予防策として、
・こまめな水分摂取(1日目安:1.5~2L)
・清潔を保つ(トイレ後は、必ず前から後ろに拭く)
などがあります。
どちらの予防策も普段の生活から取り入れられるものなので、ぜひ取り入れてみてください。
消化器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)-内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 80 2.24 2.57 0.00% 69.19
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍-結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等-処置1:なし-処置2:なし 31 14.07 14.81 0.00% 72.10
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎-限局性腹腔膿瘍手術等-処置2:なし-副病:なし 30 7.07 8.88 0.00% 78.87
060335xx0200xx 胆嚢炎等-腹腔鏡下胆嚢摘出術等-処置1:なし-処置2:なし 22 5.64 7.05 0.00% 64.73
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍-内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 19 8.11 7.45 0.00% 74.79
1位:小腸大腸の良性疾患(ポリープ・腺腫等)+内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術80件
2位:結腸の悪性腫瘍(がん)+結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術31件、3位:胆管(肝内外)結石、胆管炎+限局性腹腔膿瘍手術30件
4位:胆嚢炎+腹腔鏡下胆嚢摘出術22件
5位:胃の悪性腫瘍(がん)+内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術19件
となっております。外科や病理診断科、放射線診断科、緩和ケア科等と緊密な連携のもと診療にあたっています。

小腸大腸の良性腫瘍の中にはがん化しやすい腫瘍もあり、初期には自覚症状がほとんどありません。発見には定期的に検査を行いましょう。近年は潰瘍性大腸炎・クローン病などの炎症性腸炎疾患も目立っています。これらは主に若年者に起こる難治性・反復性の腸炎です。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)-内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 117 2.11 2.57 0.00% 68.91
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上)-ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 105 3.15 4.54 0.00% 71.99
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎-限局性腹腔膿瘍手術等-処置2:なし-副病:なし 35 7.34 8.88 0.00% 81.43
060335xx0200xx 胆嚢炎等-腹腔鏡下胆嚢摘出術等-処置1:なし-処置2:なし 27 5.82 7.05 0.00% 62.48
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍-結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等-処置1:なし-処置2:なし 24 14.83 14.81 0.00% 75.33
最も多いのが小腸大腸の良性疾患です。
最初は便秘や血便などを主訴に受診し、検査を行いポリープ切除します。
その結果、良性か悪性かを判断します。
当院においては男性が73%、女性に27%と男性に多くみられました。
ついで鼠径ヘルニアです。脱腸ともいわれます。
鼠経部や陰嚢が膨隆したり痛みが出てきたりします。これらは鼠径部への圧力に加え、加齢による腹壁の脆弱化によって発症します。その中でも特に重症なのは嵌頓です。嵌頓とは出てきてしまった腸が戻らなくなってしまい腸の血流が途絶えることです。壊死をしてしまう可能性がありますので早めの処置が必要となります。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折-人工骨頭挿入術 肩、股等 44 45.30 25.29 34.09% 84.00
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。)-手術なし 38 39.37 19.16 21.05% 82.00
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。)-人工関節再置換術等 20 28.70 18.76 5.00% 68.95
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。)-人工関節再置換術等 19 32.47 21.38 0.00% 78.89
160760xx01xxxx 前腕の骨折-骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨等 13 8.62 5.95 0.00% 71.00
股関節・大腿近位の骨折で手術施行が44件、胸椎・腰椎の骨折で手術なしが38件で、どちらも平均年齢が80才を超えています。
高齢者に多い要因として主に転倒が多く、その他、骨粗鬆症などで骨密度が低下し、骨がもろく弱くなっていることも要因となっています。
治療には、手術と保存的治療があります。どちらの治療法でも、離床する時間が短くなり、ADLの低下につながります。寝たきりになると、認知症の進行に繋がってしまうため、早急なリハビリ開始が重要となってきます。
転倒を防ぐための環境の改善や、適度な運動・適切な食事で骨密度を維持することを心がけましょう。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
010060xx99x40x 脳梗塞-手術なし-処置2:4あり-副病:なし 12 17.92 16.89 8.33% 68.17
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷-その他の手術あり-処置2:なし-副病:なし - - 9.83 - -
010030xx991xxx 未破裂脳動脈瘤-手術なし-処置1:あり - - 2.86 - -
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷-手術なし-処置2:なし-副病:なし - - 7.99 - -
010060xx99x20x 脳梗塞-手術なし-処置2:2あり-副病:なし - - 16.94 - -
最も多いのが脳梗塞・エダラボン使用12件です。脳の血管が詰まり血流が途絶える事は命にかかわります。
脳梗塞を発症して虚血(血液が足りない状態)に陥った時や血流が再開した時、フリーラジカル(細胞に障害をもたらす存在)が増加します。これを消去する為に使用されるのがエダラボンであり、脳保護剤(フリーラジカルスカベンジャー)と呼ばれます。虚血状態に陥る事でダメージをおった脳血管や脳細胞から発せられるフリーラジカルの影響を最小限に食い止め、脳梗塞による症状の増悪を防ぐ事ができます。当院では脳神経外科の常勤医が1名おり、他科からのコンサルトなどにも連携し診療にあたっています。

※10症例未満の場合は、個人の特定を避けるため「-」で表記しております。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
040040xx02x0xx 肺の悪性腫瘍-肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの等-処置2:なし 43 8.16 9.82 0.00% 73.63
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:あり-処置2:なし 23 2.09 3.03 0.00% 74.91
040200xx01x00x 気胸-肺切除術等-処置2:なし-副病:なし 11 5.64 9.59 0.00% 48.73
040150xx97x0xx 肺・縦隔の感染、膿瘍形成-手術あり-処置2:なし - - 28.41 - -
040030xx97xxxx 呼吸器系の良性腫瘍-手術あり - - 8.44 - -
最も多いのが肺がんです。
呼吸器内科で胸部CTや気管支鏡を行い、がん疑い又はがんであった場合において手術を行います。手術によってとってきた検体は病理組織検査や遺伝子検査にかけられ治療方針を決定します。決定したあとに化学療法等が必要な場合は呼吸器内科で治療を行います。
ついで気胸です。
気胸はやせていて胸の薄い男性に多く発生します。肺に穴が開き空気が漏れることにより肺がしぼむため胸痛、咳、息切れなどが生じます。
当院においてもすべて男性でした。

※10症例未満の場合は、個人の特定を避けるため「-」で表記しております。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患-下肢静脈瘤手術等 55 2.00 2.66 0.00% 67.78
050163xx02x1xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤-大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。) 腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)等-処置2:1あり - - 18.74 - -
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。)-内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 - - 2.57 - -
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患-手術なし - - 7.60 - -
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症-手術なし - - 13.66 - -
最も多いのが静脈・リンパ管疾患で、下肢静脈瘤55件となっています。
脚がむくんだり、足の表面の血管がこぶ状に浮き出る症状がある場合は疑われます。
関連因子として、妊娠出産・立ち仕事・デスクワーク・スポーツ・肥満・加齢・女性などであり、いずれも脚の静脈が圧迫されるなどして、静脈弁への負荷が長期的に続く事が原因と考えられています。当院では一泊二日の入院で手術・治療を行っています。

※10症例未満の場合は、個人の特定を避けるため「-」で表記しております。
肛門科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
060241xx97xxxx 痔核-手術あり 20 4.70 5.38 0.00% 58.60
060235xx97xxxx 痔瘻-手術あり 15 4.40 5.55 0.00% 43.47
060220xx97xxxx 直腸脱、肛門脱-手術あり - - 8.93 - -
060241xx99xxxx 痔核-手術なし - - 4.47 - -
060260xx97xxxx 裂肛、肛門狭窄-手術あり - - 7.11 - -
最も多いのが痔核(手術あり)20件、次いで痔瘻(手術あり)15件となっています。
痔核とは、いわゆる「いぼ痔」であり、痔核の手術は結紮切除術が主流となっております。
慢性的な便秘や下痢が主な原因とされており、他にも肉体労働・妊娠・不良姿勢による腹圧の上昇・長時間の座りっぱなしや食物繊維の摂取不足・過度の飲酒もリスク因子になります。また、排便時のいきみ等も関与しています。
痔瘻(穴痔)とは、肛門周囲の皮膚内部に膿が溜まり皮膚を貫通してお尻に(肛門とは別の)穴が空いてしまう病気で、激しい痛みや腫れ、発熱を伴う事が多いです。男性に多く見られ、頻繁に下痢をする・切れ痔(裂孔)の傷が深くなっている・過度な飲酒などがリスク因子となっています。

※10症例未満の場合は、個人の特定を避けるため「-」で表記しております。

泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:あり 72 2.01 2.45 0.00% 72.94
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍-膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術-処置2:なし 50 6.36 6.81 2.00% 75.04
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患-経尿道的尿路結石除去術-副病:なし 46 6.00 5.16 0.00% 63.02
110080xx01xxxx 前立腺の悪性腫瘍-前立腺悪性腫瘍手術等 42 9.10 11.11 0.00% 71.74
11012xxx01xx0x 上部尿路疾患-腎切石術等-副病:なし 21 9.86 10.41 0.00% 64.81
もっとも多いのが前立腺がんです。早期の前立腺がんは、多くの場合自覚症状がありません。
ただし、尿がでにくい、排尿回数が多いなどの症状が出ることもあります。
他にも健康診断でPSA腫瘍マーカを行い、高値の場合において受診される患者さんも多くいます。(PSA高値だからと言ってすべて“がん”であるとはいえません)
PSAが高値の場合は、PSAを定期的に検査したり、直腸診やMRIを施行してがんが疑われれば針生検を行います。
次いで膀胱がんです。
主な症状は血尿や頻尿や排尿時痛などがあります。
血尿には肉眼的(目で見てわかる)な血尿と顕微鏡でしか確認できない血尿があります。
一度血尿がでてしばらくでないこともあります。
このような症状は、前立腺がん、膀胱炎、尿管結石等といった病気でも見られるものです
気になる症状がある場合は早めに受診をすることが大切です。

呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:あり-処置2:なし 89 2.98 3.03 0.00% 73.48
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上)-手術なし-処置2:なし 24 15.50 16.40 4.17% 82.17
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸-手術なし-処置1:あり 21 2.00 2.02 0.00% 55.29
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:なし-処置2:なし 16 13.75 13.41 0.00% 77.56
040040xx99040x 肺の悪性腫瘍-手術なし-処置1:なし-処置2:4あり-副病:なし 16 9.13 8.16 0.00% 68.63
主な症状は、咳や痰、血痰などがあります。
肺がんは小細胞癌と非小細胞癌に分けられます。
当院では小細胞癌は13%で非小細胞癌は87%でした
喫煙は肺がんの最大のリスク要因です。
タバコの煙には有害物質や発がん性物質が含まれています。それらの物質を吸い込むことで気道や肺を覆う細胞が傷ついて遺伝子が変化し、最終的にはがんにつながる可能性があります。
肺がんが疑われたら胸部CT検査や気管支鏡にてがん細胞であろう部位を採取して生検を行います。その後、がんで手術が必要であれば呼吸器外科で手術を行います。その結果をもとに化学療法や放射線療法を行っています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
050050xx9920xx 狭心症、慢性虚血性心疾患-手術なし-処置1:2あり-処置2:なし 223 2.14 3.27 0.45% 70.04
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患-経皮的冠動脈形成術等-処置1:なし、1,2あり-処置2:なし 113 3.72 4.18 0.00% 71.71
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患-手術なし-処置1:1あり-処置2:なし 26 2.46 3.07 7.69% 62.77
050030xx03000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞-経皮的冠動脈形成術等-処置1:なし、1あり-処置2:なし-副病:なし 24 4.83 11.37 0.00% 68.63
050210xx97000x 徐脈性不整脈-手術あり-処置1:なし、1,3あり-処置2:なし-副病:なし 21 9.10 9.59 4.76% 80.76
狭心症は、冠動脈(心臓の血管)が狭くなることで血流の流れが悪くなり、十分な酸素や栄養分が届かなくなる病気で、類似した症状である心筋梗塞と合わせて虚血性心疾患とも呼ばれます。主な症状は胸の痛みや圧迫感で、坂道を登ったり重いものを持ったりして心臓の負担が増えたときに発生し、数分休むとおさまるという症状が多く見られます。狭心症は、心筋梗塞の前兆となることがあるため、適切な診断と治療が重要です。
対して心筋梗塞は、動脈硬化に伴うプラークの破裂や血栓などにより冠状動脈が完全に閉塞し、心筋に血液が供給されなくなることで心筋が壊死する状態です。心臓の動きが悪くなったり不整脈が出たりして、重症になると死に至ることもある病気です。糖尿病・高血圧・高コレステロール血症や加齢・喫煙などによる動脈硬化が主な原因になります。心筋梗塞の症状は胸痛・冷や汗・肩の痛みなどが主なものになりますが、進行すると息切れや意識消失をきたすことがあります。

狭心症と心筋梗塞の症状は、どちらも締めつけられるような胸の痛みが特徴的です。ただし、狭心症の痛みが10分程度でおさまる一時的なものであるのに対して、心筋梗塞の痛みは30分以上も続きます。
狭心症と心筋梗塞の発作は、運動や急激な気温の変化、ストレスなどで血流が急激に増した場合に起きやすくなります。胸の痛みを感じたら、イスに座って安静にし、痛みがおさまったら病院へ行きましょう。痛みが10分以上続く場合は心筋梗塞の恐れがあるので、すぐに救急車を呼ぶなどの措置を講じましょう。病院へ着くまでは、楽な体制で絶対安静にしましょう。
当院は、平日24時間体制で、心臓カテーテル検査および治療が可能です。夜間、病院内にも待機しておりますので、緊急対応も可能です。土日祝日もオンコール体制をとっております
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
130030xx99xbxx 非ホジキンリンパ腫-手術なし-処置2:Bあり 69 6.49 12.23 2.90% 75.80
130030xx99x7xx 非ホジキンリンパ腫-手術なし-処置2:7あり 12 7.42 12.54 0.00% 72.92
130030xx99x0xx 非ホジキンリンパ腫-手術なし-処置2:なし 11 9.09 8.86 9.09% 72.55
130010xx97x9xx 急性白血病-手術あり-処置2:9あり 10 24.80 34.69 0.00% 75.20
130010xx97x0xx 急性白血病-手術あり-処置2:なし - - 13.74 - -
最も多いのが非ホジキンリンパ腫となっています。
リンパ球は血液中を流れる白血球の一種であり、免疫に関わる細胞です。リンパ球に由来する悪性腫瘍(がん)を悪性リンパ腫と呼び様々なタイプがあります。日本人では8-10%ほどがホジキンリンパ腫、それ以外の90%強の悪性リンパ腫を総称して非ホジキンリンパ腫と呼んでいます。非ホジキンリンパ腫の中でも、ゆっくり進むタイプが、マルトリンパ腫(胃マルトリンパ腫など)・濾胞性リンパ腫などであり、速く進むタイプが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(非常に多い)・末梢性T細胞性リンパ腫・マントル細胞リンパ腫などです。すぐに治療を要するタイプには、バーキットリンパ腫・リンパ芽球性リンパ腫などがあります。症状は、痛みのないリンパ節の腫れ・発熱・体重減少・寝汗(盗汗)などがあります。治療法は主に化学療法(抗がん剤)や放射線治療が中心となります。造血幹細胞移植などは大学病院へ治療の依頼をしています。
当院では血液内科常勤医が1名おり、化学療法の入院治療も行っています。外科、病理診断科、放射線腫瘍科などと連携し日々診療を行っています。

※10症例未満の場合は、個人の特定を避けるため「-」で表記しております。
乳腺甲状腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍-乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等-処置1:なし 68 7.93 9.77 0.00% 62.44
090010xx02xxxx 乳房の悪性腫瘍-乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 27 4.07 5.50 0.00% 63.56
100130xx97x0xx 甲状腺の良性結節-手術あり-処置2:なし 13 5.46 7.05 0.00% 62.38
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍-甲状腺悪性腫瘍手術 切除(頸部外側区域郭清を伴わないもの)等-処置1:なし 12 6.17 7.90 0.00% 61.42
100140xx97xxxx 甲状腺機能亢進症-手術あり - - 8.77 - -
最も多いのが乳がんです。
日本人女性の9人に1人が乳がんを発症しているといわれていますが、男性にも乳がんは発症します。当院では40~60歳代の方に多く見られました。
乳がんは時間の経過とともにがん細胞は増殖して乳腺の外へと拡がってきます。
症状としては、しこりや乳頭の湿疹やただれ、ひきつれなどがあります。異変に早く気付くためにもセルフチェックをしたり、早期発見には定期的に健診を受けることも大切だと思います。
当院では手術療法、内分泌療法、放射線治療を行っています。
近隣のクリニックさんとも連携し治療にあたっています
甲状腺の治療も行いっています。
小さな腫瘍は自覚症状がないことが多いですが、大きくなると周囲を圧迫します。
そのため飲み込みにくさや気道を閉鎖してしまう可能性もあります。

※10症例未満の場合は、個人の特定を避けるため「-」で表記しております。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 38 - - 11 - - 1 8
大腸癌 28 20 41 17 17 23 2 8
乳癌 36 30 - - - 14 1 8
肺癌 31 17 27 57 116 28 1 8
肝癌 - - - - - 11 2 6
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
≪定義≫ 2023年4月1日から2024年3月31日までの期間に当院を退院された5大がん(胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がん)について、 初発患者さんは病期分類別(ステージ別)、再発患者さんは期間内の患者数(延患者数)を集計しています。
※年間症例数が10件 未満の場合は「-」で表示しています。

≪解説≫ 前年度と比較し、各がんとも大きな変動はないように思います。外科手術では腹腔鏡・胸腔鏡手術を積極的に行い、2022年から導入した手術支援ロボット:ダヴィンチ手術も大腸がん・前立腺癌にて多くの件数を行っています。
手術のほかにも化学療法・内分泌療法・放射線療法等も患者さんの症状に適切に施行し、患者さんのQOLの向上を目指しています。
当院は 「がん診療連携拠点病院」 として地域の先生方と連携し、患者さんの紹介・逆紹介を行いつつ、今後もより一層地域の患者さんのために努めてまいりたいと
思っております。

「初発」:自施設において診断・初回治療を行った症例
「再発」:自施設・他施設問わず初回治療が終了後、自室にて局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした症例

※患者数(退院患者数):1入院を1カウントとして集計、同患者様が2回入院した場合は2カウントで集計
※10症例未満の場合は、個人の特定を避けるため「-」で表記しております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 15 10.40 47.80
中等症 89 19.81 80.16
重症 35 19.09 81.09
超重症 10 22.70 87.70
不明 - - -
【定義】
入院契機(入院のきっかけとなった傷病名)と医療資源病名が細菌性肺炎等の患者様で集計し、重症度別に分類しています。

【解説】
市中肺炎とは、病院や介護施設以外の場所で、日常生活を送る人が感染する肺炎のことです。

原因となる病原体は、
細菌性肺炎…肺炎球菌、インフルエンザ菌
非定型肺炎…マイコプラズマ、クラミジア
ウイルス性肺炎…インフルエンザウイルス などがあります。

症状は、発熱・咳・痰・息苦しさのほか、高齢者では食欲不振・意識障害など、はっきりとしない症状が現れることもあります。
痰や血液、尿などを検査し原因菌を調べたり、レントゲンなどで肺の異常陰影を確認して診断をします。
原因菌に応じて、抗菌薬・抗ウイルス薬・抗真菌薬が治療に使用されます。

当院の患者さんでは、中等症の人が最も多くなっています。
また、中等症以上だと軽症よりも在院日数が約2倍となり、平均年齢が80才を超えていることもわかります。

予防としては、
・手洗いうがい
・食事や睡眠、禁煙などの規則正しい生活で免疫力を上げる
・予防接種を受ける(但し予防接種は全ての肺炎やインフルエンザを防ぐものではありません)
出来ることから少しずつ取り組んでみてください。

※日本呼吸器学会の成人市中肺炎診療ガイドラインによる重症度分類システム(A-DROPスコア)を用いて分類されています。
脳梗塞の患者数等
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 25 20.68 75.08 19.35%
その他 6 28.17 74.33 3.23%
[定義]
この指標は、脳梗塞の病型別に患者数や平均在院日数、平均年齢などを集計したものです。
[解説]
脳梗塞とは脳内の血管が細くなったり、血栓ができて血管が詰まって発症する症状です。血管が詰まると血液の流入が止まり、脳に酸素や栄養が行き渡らなくなる為、脳神経細胞が壊死し様々な障害が生じます。大きな原因としては動脈硬化です。動脈硬化とは加齢に伴って血管が硬くなり、そこに脂質やコレステロールでどろどろになった血液が付着して血管が細くなり血流が悪くなる状態です。動脈硬化の原因は悪玉コレステロールや高血圧、糖尿病、高脂血症、また肥満、喫煙、飲酒などの生活習慣とも密接に関わっています。
当院では2024年9月より脳神経外科の常勤医が着任し、発症後迅速に治療を開始できる体制になり、脳梗塞の治療患者数が増加しました。回復期リハビリテーションを担う地域の複数の施設様と密に連携し、患者さんのADL(日常生活動作)の更なる向上を目指しています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
消化器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 76 0.13 1.18 0.00% 69.24
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 30 0.93 3.80 0.00% 64.77
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 27 0.48 7.19 0.00% 77.15
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 21 5.33 18.81 0.00% 77.76
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜) 18 0.00 7.33 0.00% 74.56
最も多いのが内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術となっています。内視鏡を肛門から挿入し、ポリープを切除する手術です。患者さん個人の病態に合わせて、通常は一泊の短期間の入院で済むよう心掛けています。採取したポリープは、病理検査に提出し、良性か悪性かを判断します。結果によって今後は治療が必要なのか、経過観察なのかを決めていきます。
次いで多いのが、腹腔鏡下胆嚢摘出術です。腹腔鏡は開腹で行う手術より回復が早いと言われています。
内視鏡的胆道ステント留置術は緊急で行う事もあり、適切な時期を見逃さずに治療を行っています。
早期胃がんで、内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜)も18件あります。

R4年度より直腸がんでのダヴィンチ手術も開始されました。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 108 0.06 1.73 0.00% 70.07
K6335 鼠径ヘルニア手術 79 0.06 2.14 0.00% 74.08
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 35 0.74 4.03 0.00% 62.77
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 26 0.00 2.00 0.00% 65.65
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 19 0.95 8.84 0.00% 78.00
最も多いのが内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。
内視鏡を用いて大腸を観察し、ポリープや粘膜にがん病変らきしものがあれば採取してくる手術です。採取した検体は病理組織検査にかけられて良性か悪性かを判断します。
その組織をみて今後どのような治療をしてくかが決められます。
当院で粘膜切除後は化学療法を行ったり、病変の拡がりが浅く今回の手術で病変が取り除かれた場合は経過観察となることもあります。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K0821 人工関節置換術(膝) etc. 41 2.90 26.76 2.44% 73.95
K0462 骨折観血的手術(前腕) etc. 29 3.62 26.03 0.00% 65.76
K0461 骨折観血的手術(大腿) etc. 28 4.54 36.54 28.57% 85.57
K0811 人工骨頭挿入術(股) 20 8.60 41.10 30.00% 81.20
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕) etc. - - - - -
人工関節置換術(膝)が最も多くなっています。
変形性膝関節症などで、傷んだ膝関節の表面を金属やプラスチックでできた人工関節に置き換える手術です。
内反ないし外反が改善され、外観上の改善が期待できます。また、荷重による痛みが軽減し歩行の改善が期待できます。
骨折観血的手術(前腕)(大腿)では、骨折部の安定性が悪く、保存的治療では骨癒合しない可能性が高い場合に行う手術です。
切開後、それぞれの骨を整復し、専用のスクリュー・プレートで固定します。
手術で固定することにより、骨癒合の可能性が高くなり、早期から患肢を使うことが可能となります。

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呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) etc. 27 1.00 7.74 0.00% 71.89
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 12 1.00 5.42 0.00% 76.00
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) - - - - -
K496-2 胸腔鏡下醸膿胸膜又は胸膜胼胝切除術 - - - - -
K488-4 胸腔鏡下試験切除術 - - - - -
最も多いのが肺がんの手術です。
当院では胸腔鏡下で行う手術が上位を占めています。
胸腔鏡下とは小さな穴を数個あけ、そこから内視鏡等を挿入して行う手術です。
傷が小さく痛みが軽いため術後の回復が早い、出血量が少ないというメリットがあります。
肺がんは気管支鏡生検をしただけでは、がん細胞が見つからないこともあり、診断目的で胸腔鏡下試験切除術を行うこともあります。

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心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 39 0.00 1.00 0.00% 68.59
K6171 下肢静脈瘤手術(抜去切除術) 11 0.00 1.00 0.00% 67.00
K6173 下肢静脈瘤手術(高位結紮術) - - - - -
K5606 大動脈瘤切除術(腹部大動脈(分枝血管の再建)) - - - - -
K5607 大動脈瘤切除術(腹部大動脈(その他)) - - - - -
最も多いのが下肢静脈瘤の手術になっています。
下肢静脈瘤の原因となっている静脈をレザー等であてて熱で焼灼し閉鎖させる治療です。
ついで抜去術が11件です。ストリッピング手術ともいわれます。
弁が壊れて逆流をきたした病的な静脈を文字通り抜去(切除)して取り除きます。

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肛門科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K7433 痔核手術(脱肛を含む)(結紮術) 14 0.50 3.14 0.00% 60.57
K7462 痔瘻根治手術(複雑) 14 0.21 3.14 0.00% 43.21
K7434 痔核手術(脱肛を含む)(根治手術(硬化療法を伴わない)) - - - - -
K7421ロ 直腸脱手術(経会陰)(腸管切除を伴う) - - - - -
K745 肛門周囲膿瘍切開術 - - - - -
痔核手術・痔瘻根治手術が最も多くなっています。
痔核種類
内痔核:肛門内にとどまっているもの(1度から4度、嵌頓痔核)
外痔核:肛門外にでているもの   (肛門皮垂、血栓性)
痔核結紮術とは
どのタイプの痔核(内痔核・内外痔核・外痔核)であっても、どの進行度(1~4度)の痔核であっても対処可能な手術です。
痔核外側を切除して根元を縛り、切除する手法です。痔核の状態にかかわらず対応でき、再発が少ないことが大きな特徴です。
痔瘻根治手術(複雑)とは
Seton(シートン)法といわれ、瘻管(膿のトンネル)に輪ゴムを通し、ゴムの力で括約筋をゆっくり切っていくことで、瘻管を体外へ開放させる方法です。完治するまでにはある程度時間がかかります。

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泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 50 0.84 4.52 2.00% 75.04
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 46 1.48 3.28 0.00% 63.11
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 42 1.00 7.10 0.00% 71.74
K764 経皮的尿路結石除去術(経皮的腎瘻造設術を含む) 21 1.43 8.10 0.00% 64.48
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 12 2.08 10.83 0.00% 78.83
最も多いのが膀胱がんの手術です。
尿道から膀胱内に内視鏡を挿入して腫瘍を切除する手術です。
手術の最後に膀胱内にテラルビシンという抗がん剤を注入するケースもあります。
次いで尿管結石の手術です。
こちらも尿道から内視鏡を挿入してモニターで結石を確認します。
レーザで細かくした結石を体外へ取り出す手術です。
当院での前立腺がんの手術はR4年度よりロボット手術を導入しています。
炭酸ガスで気腹した腹部に内視鏡ポートを6本設置し、20-25度頭低位の状態でロボット(ダヴィンチ)とドッキングします。ポートからのロボット用の鉗子を挿入設置、助手がベットサイドで、吸引・把持鉗子操作をスタンバイし、術者が操作コンソールに移動して手術をします。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 66 0.21 1.61 0.00% 71.35
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 37 0.00 11.27 5.41% 69.97
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 25 1.44 13.92 8.00% 81.68
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 23 1.30 1.74 0.00% 73.96
K5462 経皮的冠動脈形成術(不安定狭心症) 15 0.07 1.60 0.00% 73.33
心臓病の診断方法として欠かせないものが、この心臓カテーテル検査です。
心臓には栄養を供給する「冠動脈」があり、右冠動脈と左冠動脈(左前下行枝と左回旋枝)から成ります。
狭くなったり、詰まったりした冠動脈を広げ血流を改善させるための治療法です。
2~3ミリくらいの細い管(カテーテル)を手首、肘、足のいずれかの動脈に挿入し、造影剤を注入してX線で冠動脈を映し出し、血管の狭くなった部分にバルーン(風船)を膨らませて、血管を広げます。
必要に応じて、血管を広げた部分にステント(小さな金属製の網状チューブ)を留置し、再び狭くならないようにします。
手術時間は通常1~2時間程度で、開胸をしないで済むため患者さんの負担が少ないのが大きなメリットです。当院での入院期間は通常2日~3日程度です。
当院は、平日24時間体制で、心臓カテーテル検査および治療が可能です。夜間、病院内にも待機しておりますので、緊急対応も可能です。
土日祝日もオンコール体制をとっております。
乳腺甲状腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 34 1.00 5.65 0.00% 61.24
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 27 1.00 2.07 0.00% 64.15
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) 19 1.00 7.00 0.00% 61.74
K4611 甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術(片葉のみ) 13 1.00 3.31 0.00% 65.08
K4764 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴う)) 11 1.00 4.73 0.00% 63.18
最も多いのが乳がんの手術です。
がんの拡がりにより、部分切除・全摘・リンパ節郭清を行います。
術中に腋窩リンパ節を迅速病理組織診断に提出し転移しているかを確認し、転移があれば郭清を行います。
甲状腺の手術も行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
【定義】
DPCコードとは、病名による主要分類を表します。
 「入院契機が同一」…前回入院の病名分類に対して再入院時の入院契機(入院のきっかけとなった傷病名)が同一の場合
 「入院契機が異なる」…前回入院の病名分類に対して再入院時の入院契機(入院のきっかけとなった傷病名)が異なる場合
【解説】
 「播種性血管内凝固症候群」…全身の細い血管に微小血栓が多発し、出血を止めるための血小板や凝固因子を消費してしまう疾患です。
 症状としては、出血が止まりにくくなる出血傾向と、血栓による臓器に障害が起きる臓器症状の2つの症状があります。
(出血傾向)内出血・鼻血・歯茎の出血・血尿・下血・消化管出血など
(臓器症状)呼吸困難・意識障害・ショック状態・多臓器不全など

 「敗血症」…細菌やウイルスなどの感染症に対し、体が過剰に反応することで全身の臓器に機能障害が生じる疾患です。
 肺炎や尿路感染症、腸管感染などが原因となりやすく、高熱、悪寒、呼吸困難、血圧低下などを引き起こします。
 重篤な状態になると、敗血症性ショックとなり全身の血流が維持できなくなる重症状態となり、速やかな全身管理が必要になります。

 「真菌症」…真菌(カビ)が皮膚や粘膜などに感染し、増殖する疾患です。
 感染経路は、空気中の胞子の吸入や皮膚への付着、感染した人や動物との接触により感染します。
 体の清潔を保つこと以外にも、タオルや衣類を他の人と共有をしないことや、カビの生えやすい場所は定期的に清掃するなど予防ができる疾患です。

背景に悪性腫瘍、血液疾患、糖尿病、肝・腎疾患、膠原病といった基礎疾患がある場合が多いとされておりますので、手術や処置、検査等を行う際には、
細心の注意を払って診療を行っております。
起こりうる合併症については事前にご本人・ご家族の方々に説明をした上で同意を得て実施しております。

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リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
627 622 99.20%
指標の説明・意義
肺血栓塞栓症は、主に下肢の深部静脈にできた血栓(深部静脈血栓症)が血流によって運ばれ、肺動脈に血液の塊である血栓が詰まり閉塞を起こしてしまう重篤な病態です。
多くの場合は、大腿~膝の 深部静脈に形成された血栓(深部静脈血栓症)が血液に乗じて肺まで運ばれることで発症します。 手術や長期間の臥床を余儀なくされると下肢を動かすことが少なくなるため、発症するリスクが高まります。
予防法として、
①弾性ストッキングの着用:下肢の深部静脈の流れを促すため足元から太ももにかけて徐々に圧迫される特殊なストッキング
②フットポンプ(間欠的空気圧迫)の装着
③抗凝固療法;血液を固まりにくくする薬を使用して血栓の発生を防ぐ(但し、出血の危険性にお有る患者さんには使用できない)などがありま す。
当院では全身麻酔の手術を行う患者さんを中心に、患者さんの状態:年齢・強い危険因子(癌、血栓塞栓症の既 往等)を考慮し、適切な予防管理を行っています。
血液培養2セット実施率
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
673 293 43.54%
《指標の説明・意義》
広域抗菌薬を使用する際、投与開始時に血液培養検査を行うことは、望ましいプラクティスとなります。また、血液培養は1セットのみの場合の偽陽性による過剰治療を防ぐため、2セット以上行うことが推奨されています。
2セット以上行うことで、検出感度が上昇し、検査の精度が向上します。 また、何らかの理由による検体の汚染を血液中の細菌類と勘違いしないようにすることもできます。 血液培養検査の目的は、菌血症を見逃さずに診断することです。検出した細菌を明らかにすることは、感染症の全体像を知る手がかりにな るだけでなく、治療に有効な抗菌薬を選択するための検査に進めることができます。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
506 289 57.11%
指標の説明・意義》
近年、多剤耐性アシネトバクター属菌や、幅広い菌種に効果を有するカルバペネム系抗菌薬に耐性のある腸内細菌科細菌など、新たな抗菌薬耐性菌(以下、耐性菌)が出現し、難治症例が増加していることが世界的な問題となっています。不適切な抗菌薬の使用は、耐性菌の発生や蔓延の原因になることから、各医療機関において抗菌薬適正使用支援チーム(Antimicrobial Stewardship Team:AST)を組織するなど、抗菌薬適正使用を推進する取り組みが求められます。抗菌薬適正使用の鍵を握るのは正確な微生物学的診断であり、抗菌薬投与前の適切な検体採取と培養検査が必要です。
転倒・転落発生率
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
46,654 106 2.27‰
転倒や転落は、特に高齢者や身体機能に障害のある人々にとって重大なリスクです。
以下のような要因の影響が大きと考えます。
身体的要因;健康状態、慢性疾患、視力・聴力障害・歩行障害
環境的要因:滑りやすい床・障害物・照明不良
医療現場において患者さんの安全にかかわる重要な問題となりますので、
当院では、上記のリスク要因を常に意識して看護(医療従事者は)を行うことに努め、ひとりひとりの患者さんに向き合っています。

転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
46,654 17 0.36‰
転落転落インシデントの影響度レベル「3B以上」とは、患者さんに継続的な治療や大きな処置が必要となる損傷が発生した、重度のインシデント(医療事故)
を指します。
具体的には当院インシデント・アクシデント分類基準において、事故のために「継続的な治療が必要となった場合」を3Bと定義しています。
このレベルは、医療現場での転倒転落防止の取り組みが効果的に行われているかを評価するための指標となっています。
入院患者さんの転倒転落は、完全に防ぎきるものではありません
上記のような影響度の高い発生率を集計することで、被害ゼロに近づけるため今後も尽力してまいります。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
991 991 100.00%
手術前に予防的抗菌薬を使用する目的は、手術部感染(SSI)を予防するために、手術開始前1時間以内に抗菌薬を投与した割合を指します。

手術部位感染(SSI=Surgical Site Infection)は、手術部の合併症としてもっと一般的であり、患者さんの回復・入院期間の延長や医療費の増加を引き起こす可能性があります。多くの患者さんが不安に感じる合併症の一つですが、その実態を正しく理解することが予防への第一歩となります。
厚生労働省の定義によると、SSIとは、手術後30日以内(体内にインプラントなどの人工物が留置された場合は1年以内)に、手術の際に切開した皮膚や、
その奥深くにある組織、臓器に発生する感染症全般を指します。
なぜ手術後に感染のリスクが高まるのでしょうかその理由は主に二つあります。
第一に、手術で皮膚を切開することにより、体を外部の病原体から守っている最も重要な物理的バリアが破られること。
第二に、手術そのものが体にとっては大きなストレス(侵襲)となり、一時的に免疫力が低下してしまうことです。
この二つの要因が重なることで、普段は問題にならない細菌が感染を引き起こす隙が生まれてしまうのです。
SSIの主な原因となる細菌の多くは、外部から侵入するものではなく、患者さん自身の皮膚、鼻の中、口の中、あるいは腸内などに普段から生息している「常在菌」で
あることが分かっています。
代表的な原因菌としては、皮膚や鼻腔に多い「黄色ブドウ球菌」、腸内に多い「大腸菌」、他に「緑膿菌」などが挙げられます。
これらの常在菌が、手術による切開創を介して普段はいない体の内部へと侵入することで、感染症を引き起こすのです。
もちろん、まれに医療環境や医療従事者の手指などを介して感染が起こる可能性もゼロではありません。
そのため、当院では手術室の厳格な管理やスタッフの手指衛生など、徹底した感染対策を実施しています。
それと同時に予防的抗菌薬(抗生物質)の投与: 手術による皮膚切開からの細菌侵入に備え、手術開始の直前(多くは皮膚切開の1時間以内)に抗菌薬を点滴で投与します。これはSSI予防の最も重要なことなのです。
当院ではおもにセファゾリン(CEZ)が使用されています
セファゾリンは、上記に挙げたグラム陽性球菌に対して非常に有効とされています。
SSI感染予防するために、手術前の準備、手術中の衛生管理、術後の適切なケアにに積極的に取り組み努めています。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
45,518 18 0.04%
褥瘡とは
一般的には「床づれ」と言われます。寝たきりの状態などになると、体重にって圧迫されている部位の血流が滞り、皮膚の一部が赤い色味を帯びたり、ただれたり、傷ができるのが褥瘡です。重篤なものでは筋肉や、骨まで及ぶものもあり、時には生命に影響する場合もあります。

真皮迄の褥瘡は、一般的にステージⅡ(NPUAP/EPUAP分類)に分類されます。
水泡やびらん、又は浅い潰瘍を伴う皮膚損傷です。
圧迫が解除されれば治る発赤とは異なり、真皮の損傷がみられます。浅い褥瘡の局所治療は 「創の保護」 「適切な湿潤環境を整える」 2つに尽きます。
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
3,066 1,180 38.49%
当院では、管理栄養士による詳細な栄養状態の評価を指します。
患者さんの栄養状態・疾患重症度や代謝亢進の程度・体重変化・体組成・栄養/食事歴・薬零・既往歴・検査データなどの様々な情報を総合的に収集・判定し、低栄養リスクのある患者さんを早期に特定し、適切な栄養管理計画を立て、介入(栄養計画に実施)へと繋げることが目的になっています。
身体的拘束の実施率
退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
46,654 4,206 9.02%
身体拘束とは:抑制帯等、患者の身体、又は衣服に触れる何かしらの用具を利用して、一般的に当該患者の身体を抑制し、その運動を抑制する行動の制限をいう
2024年診療報酬改定で、「身体抑制の最小化に向けた取り組み」が強化され、2025年6月1日から本格的に運用がスタートされました。
身体抑制は 「精神的弊害」 「精神的弊害」 「社会的弊害」などをもたらすと言われ、最小化は「患者様の尊厳を守ること」が大きく影響している様です。
それだけでなく 「家族の精神的負担」 や 「職員のモチベーション低下・支援技術の低下」なども同時に悪影響を引き起こしてしまう可能性もあるといわれます。
身体抑制最小化の強化は、患者の尊厳を取り戻し、身体抑制による悪影響を断ち切るためにも非常に重要なことなのです。

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