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#08:医師評価制度(人事考課制度)導入へのチャレンジ

 この文章は平成 15 年8月発行の友愛記念病院誌に書いたものです。平成 16 年度からの稼働を目指して平成 15 年度は試験運用を開始した“医師評価制度(人事考課制度)”について書きました。

医師評価制度(人事考課制度)導入へのチャレンジ

院長 加藤 奨一

 当院では6年前から医師を除く全職員に対して人事考課制度が導入されており、毎年5月の定期昇給時、7月・12月の賞与支給前の年3回上司による人事考課とそれに基づく給与・賞与額決定が行われてきました。
 この制度導入時から医師はその評価対象から除かれてきましたが、今回医師を特権階級として評価対象から除くという方針を転換することにしました。
 そこで、縁あって知り合ったアタックス(株)という経営コンサルタント会社と昨年10月から約半年間かけて医師と管理職に対する新たな人事考課制度(評価制度)を作るべく検討を続けてきましたが、なんとか形が出来上がり、3月下旬から試験運用を開始することになりました。

 医師に対する人事考課制度は、全国の多くの病院でも導入したいとの希望が強いのですが、勤務医であろうとも本来医師の仕事は自分の携わる診療科においては「自由業」的色彩が強く、自分が属するひとつの組織である病院というところが目指す目標達成のために仕事をするという形にはなりにくいため、また、医師を評価する場合、なにをどのように評価するのか、という具体的な評価の仕方が難しいため、どこの病院も尻込みして先に進めないというのが実情でした。しかし、最近では少数ながらも一部の病院でこの領域に果敢に挑戦している事例も見られるようになってきました。
 人事考課制度は本来一般企業の業績向上のため、職員の持つ能力を最大限引き出すためのツールとして開発されたものだと思いますが、病院経営においても遅ればせながら同じような手法が必要な時代に入ってきたと私は認識しています。

 本年2月に2回、今回評価の対象となる医師と管理職の方々に集まってもらい、新評価制度導入説明会を行いました。すでに6年間人事考課を受けている医師以外の管理職の方々には今回の新評価制度試験導入は比較的スムーズに受け入れられたようですが、今までこのような制度とは全く無関係であった医師達からは多くの疑問、反論等が返ってきました。当然と言えば当然の反応です。それだけ当院の医師の皆さんが「医師」という自分の職業に誇りを持って仕事をしていることの証でもあります。
 本来「医療」は、「命」「健康」「病」「死」といった人間にとって根元的なものを対象とした特殊な分野(今の医療に対する議論が、あまりにも一般業種と同じように考えようとし過ぎており、医療現場の実情と乖離しているという感想を持たれている医療従事者も多いのではないでしょうか)で、医療をする側の奉仕的な要素も強く、一般企業で行われている経営的手法をそのまま導入して運営されるべきものではないと私は今も思っていますが、日本の国家的財政的事情(世界的かもしれません)から、個々の医療機関も一般企業の経営的手法も学び、それを病院という特殊な環境にアレンジしながら病院経営をしていかなければ病院自体が存続し得ない時代になってしまったこともまた認めざるを得ない事実です。

 友愛記念病院や私に大きな政治的発言力があり、厚生労働省の制度策定に影響力があるなら別ですが、悲しいかな、我々は国の言いなりにならざるを得ないのが実情です。制度的に手かせ足かせされた中で、病院施設を拡充・新設したり、新たな医療機器を購入したり、有能な人材を集めたり育てたり、病院が患者さんに提供できる医療の質を向上させるための投資を継続しつつ、一方では、そこで働く職員の生活を経済的に支えるため、一企業体としての利益も出し続けなければいけません。
 私が理想としているのは「経済的なことには左右されない医療」「職員が医療本来の向上を目指していれば、自然と経営的にもうまくいくようなシステム(仕組み)を持った病院」ですが、日本中どこの病院も苦労しているこのような理想郷を作り上げていくためには、最初のきっかけが必要だろうと思います。

 やってみなければその功罪は分かりませんが(実際始めたら全然ダメな場合もあるかもしれません)、そのきっかけとして医師に対する評価制度(人事考課制度)を導入してみようと思いました。
 職員に全くコスト意識もなく、毎年いくら赤字が出ても税金から補填され、それが病院というところの普通の姿である、と今も思っているであろう、優遇された大学附属病院や公立病院などは必ず近い将来経営的に立ち行かなくなり、どこかに経営譲渡されるか閉院するか選択を迫られる時代がもうじきやってくるはずです。
 今はまだそういう甘えが許されている大病院を尻目に今から、どこからも経済的援助を受けず、自院の経営的努力でそれなりの黒字を出しながら、これを資金源に医療の質を向上させるための投資が続けられるような病院をぜひ作りたいと思っています。
 そのために必要なのは職員全員のパワーの結集です。可能な限り多くの職員のパワーが集まることが必要です。ひとりでもよそを向いている人がいたらパワーが落ちます。特に医師は病院組織では一番のキーマンであり、医師の意識の欠如は病院の命取りにつながります。

 友愛記念病院の病院運営において全職員に、特に医師には、サラリーマン的気持ちは捨てていただきたいと思っています。ひとりひとりが友愛記念病院というひとつの組織の発展のために自分の持つ力を 100% 以上発揮し、経済的なことも含め、「自分たちの力で友愛記念病院を支え、発展させるんだ。」という強い意識を持ってもらいたいと切に願っています。

 かの有名なケネディ大統領就任演説の一節にある「・・・。あなたの国家があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたがあなたの国家のために何ができるかを問おうではないか・・・」 の“国家”を“病院”と読み替えて 、「あなたの“病院”があなたのために何をしてくれるかではなく、あなたがあなたの“病院”のために何ができるかを問おうではないか」と職員の皆さんに訴えたいと思います。

 そのような意識改革を図るためのきっかけとして、新たな評価制度を医師全員と管理職に対して試験導入することにしました。

 以上、趣旨をご理解の上ご協力をお願いします。

 それでは、以下に、今回完成した「人事基本方針書」と、医師用の目標チャレンジシートと多面評価(患者、他職種)のためのアンケート項目を載せますので、ご覧下さい。


人事基本方針書

はじめに

  今、日本において医療業界は過渡期にあり、とりわけ民間病院の存続が危ぶまれています。厳しい環境の中で当院が今後も存続し発展していけるかどうかは、職員一人ひとりがいかに努力し、能力を発揮し結果を出せるか、いかに全員が一丸となって組織を牽引し、進化させていけるかにかかっています。
 そのためには、単なる横並びでなく、努力し結果を出した者が評価される仕組みが必要です。そして、正しい評価を実現するためには、上司の個人的な好き嫌いや好みに左右されることなく、一定の基準に基づいて多面的で公正な評価がなされなければなりません。
 このような観点から、この度新しい評価制度を導入する運びとなりました。
 今回策定した新たな評価制度は、まず当院のあるべき姿、目指す方向は何かを明確にした上で、目標実現の担い手である職員への期待を打ち出しています。
 しかし、今回完成したこの制度は、現時点でも完璧ではありません。運用を通じて不具合を改善し、より実効性のあるシステムへと改良を行っていく予定です。“まずはやってみる”という方針でスタートします。
 導入にあたり、まずは、病院組織全体に対し大きな影響力を持ち、ある意味では全員が管理職の立場にある医師全員と、全部署の部門長を評価対象者としてスタートします。

 新しい制度への挑戦に向けて、皆様のご理解とご協力をお願い致します

1.経営理念 :
  “夢”を育む病院
   医療を受ける人も、医療に携わる人も

2.方針 :
1.病診連携の推進による地域医療システムの確立を目指します。
2.最新医学と先進技術による高度急性期医療の提供を目指します。
3.癌に対する「トータル・ケア施設」を目指します。
4.地域の「サージカル・センター」を目指します。

3.人事理念 :
「一所懸命と努力を称える風土」
「互いを尊重し、学習し続ける組織」を創造し、職員の働きがいと成長の場を実現する。

4.人事制度方針 :
1.評価:結果だけでなく、行動・努力を公正に評価する。
2.報酬:評価結果に基づき、成果を上げた者、行動し努力した者が報われる制度とする。
3.期待する役割に必要な専門知識・技能を習得する機会を、均等に与える。

5.期待される職員像 :
1.患者さんに対して、常に「自分の大切な人だったら」という気持ちをもって、応対できる人
2.過去の経験や習慣にとらわれず、「これでいいのか?」という疑問を持ち続ける人
3.「だれかに言われたから・・・」ではなく、自分で考え、感じ、自ら行動できる人
4.失敗を恐れず、「まずやってみよう」という実行力と、挑戦意欲の旺盛な人
5.自分の立場や専門にこだわらず、オープンマインドで誰とでも接し協力できる人
6.職場の仲間との議論、情報交換を通じて、「知恵」を生み出すことのできる人
7.一流の医療人、社会人を目指し、常に自己研鑽を怠らない人

6.期待される管理者像 :
1.所属部門メンバーの模範となり、部下を適切に指導でき、他部門と協調しながら仕事を遂行できるコミュニケーションスキルを持っている。
2.医の倫理、生命倫理を理解し、適切に行動することはもちろん、医療制度、医療経済等の医療の社会的側面も理解し適切に行動できる。
3.所属部門に限らず、経営的問題も含め、組織全体の問題点、懸案事項等を常に理解し、全組織的視野から対応を考えることができる。

7.期待される医師像 :
1.患者さん・ご家族と良好な信頼関係を築くことができるのはもちろんのこと、他の医師や他職種のメンバーと協調しながらチーム医療ができる。
2.常に患者さんの立場で物事を考え、自分の持っている知識・技術を総動員し、“身を粉にして”診療に当る。
3.自己学習の習慣を持ち続け、臨床上の問題点を解決するため、情報を収集・評価し患者さんへの適応を判断できる。
4. 臨床研究の意義を理解し、研究や学会活動に関心を持つ。
5. 医の倫理、生命倫理を理解し適切に行動することはもちろん、 医療制度、医療経済等の医療の社会的側面も理解し適切に行動できる。
6. 医師はチーム医療において常にリーダーシップをとらなければならない。その意味において医師は全員が病院経営者である。病院組織の経営的側面も理解し適切に行動できる。

8.評価制度 :
1.基本的な考え方
(1)「目標チャレンジシート」を評価制度の柱とする。
・目標チャレンジシートは管理者全員と医師全員を対象とする。
・目標チャレンジシートの達成度を個人の評価に直結させる
※導入初期は、従来の人事考課表と併用し目標チャレンジシート運用及び定着状況を判断して切り替える。
(2)「目標チャレンジシート」は、成果・行動・コンピテンシーの3つの項目で構成する。
・アウトプットだけでなく、プロセス、インプットと多面的に評価し、結果を教育(指導育成)に活かす。
(3)予算、経営課題と評価項目とのリンク。
・「目標チャレンジシート」を業績向上のためのツールとして位置付ける。
(4)目標設定面接、フィードバック面接を徹底する。
・面接を、コミュニケーション、情報共有の場として機能させる。
・ポジティブ、ネガティブ両面のフィードバックを義務づける。
(5)多面評価(患者・他職種)を導入する。
・多面評価を、本人の自己革新のツールとして活用する。

2.「目標チャレンジシート」構成
(1)評価項目
 成果目標(定量・定性)      :予算・経営課題に直結する業績指標・ 業績目標を設定する。
 自己取組目標(プロセス)     :予算・経営課題に直結する自己取組目標を設定する。
 コンピテンシー(思考・行動・習慣):期待される職員像・管理者像・医師像を基に設定する。
(2)本人評価: 対象者全員本人評価あり。
(3)面接: 年1~4回面接実施
 1~2回:目標設定面接・フィードバック面接
 1~2回(任意):進捗状況チェック
目標チャレンジシート(医師用)

 実際のチャレンジシートとは掲載順序が前後しますが、最初に全体のウエイトを見ていただくために、「結果統括シート」から掲載します。

 以下のようなウエイト構成で始めることにしました。今後試験運用を繰り返す中で、「医師の働きの評価」という観点でより理想的なものにするため、ウエイトは変更される可能性があります。

 「1.成果目標」と「 2.自己取組目標 」とが業績指標に関係した評価項目で、開始時は合わせて40%とウエイトを重くしました。

 「 3.コンピテンシー:上司 」は、後述の各項目を上司が評価するもので、従来の当院における人事考課制度はこの種の項目のみで評価を完結していました。

 「 3.コンピテンシー:患者 」は、入院患者さん、外来患者さんから継続的にアンケートとして評価を受けるもので、「 3.コンピテンシー:看護職、コメディカル、事務 」は、看護職、コメディカル、事務職から年2回アンケート調査で各医師が評価を受けるものです。

 医師の評価をするのは「上司」だけでなく、「患者さん」(20%と一番ウエイトを重くしました)、「看護職」「コメディカル」「事務職」であるという「多面評価」の考え方を導入しました。

•  結果統括シート
  ウエイト
1.成果目標 :30%
2.自己取組目標 :10%
3.コンピテンシー  
 上司 :10%

 患者

:20%
 看護職 :10%
 コメディカル :10%
 事務 :10%

それでは次に各々の評価項目を上げます。

・ 成果目標:

上司が以下の水準を提示し、面接によって目標設定し、ウエイト配分。
半年後ないし1年後達成率を評価(本人評価、一次評価、最終評価)

      1)医療収入計画高(科別)

      2)医療収入計画高(病棟別)

      3)病床稼働率(病棟別)

      4)紹介患者数(科別)

      5)逆紹介患者数(個人別)

      6)平均在院日数(病棟別)

      7)論文執筆・学会発表回数(個人別)

•  自己取組目標(プロセス目標):

取組目標を2~3項目設定し、実施内容も目標設定面接前に個々で記載し、面接によってウエイト配分。

半年後ないし1年後取組結果を評価(本人評価、一次評価、最終評価)

•  コンピテンシー評価(上司):

以下の項目をウエイト配分し、上司が5段階評価。
<患者さん対応>
(1)患者さんとそのご家族に対して、丁寧な言葉遣い、優しい態度で接することができる。
(2)患者さんとそのご家族に対して、診療方針等十分な「インフォームドコンセント」を行っている。
(3)患者さんやそのご家族の言葉を受け止めた上で、相手にあわせた話し方ができる。
(4)患者さんやそのご家族と良好な信頼関係を築くことができる。
(5) 他の医療機関へのセカンドオピニオンに快く協力している。

<自己成熟度>
(6)社会人としての基本的マナー(挨拶・言葉遣い・身だしなみ)を備えている。
(7)時間や約束に対して自分を厳しく律しており、遵守している。
(8)問題が発生した時は、うろたえたりパニックになったりせず、冷静に対処できる。
(9)謙虚に他人のアドバイスや意見を聞き入れ、柔軟に吸収できる。
(10)指導医や専門医に対し、適切なタイミングでコンサルテーションができる。

<他部門協力度(リーダーシップ度)>
(11)看護職・コメディカルに対して適時適切にリーダーシップを発揮し、信頼関係を築いている。
(12)ルール違反や問題行動に対して、毅然とした態度で対応し、指導することができる。
(13)自分の損得で動くのでなく、病院組織にとって何が必要かを真っ先に考えて行動している。
(14)医師同士や他職種の職員に対して「挨拶・声がけ」を行い、日頃からコミュニケーションをとっている。
(15)部下の実力・要望を把握し、最適な目標を設定できるよう助言している。(管理者限定評価項目)

<経営参画度>
(16)経営理念、方針を正しく理解し、方針に沿った課題を洗い出し取組んでいる。
(17)所属する診療科目の業績動向について把握している。
(18)委員会や、院内会議には積極的に参加している。(管理者限定評価項目)
(19)会議や、勉強会等の場では、出席者を納得させる有益な意見を述べている。
(20)病院組織運営に対して問題意識を持ち、他部門のことでもうやむやにせず問題提起している。

<自己成長意欲度>
(21)自己の専門分野、専門技術に対して常に、自己研鑽を行っている。
(22)医療制度や、医療法について理解しており、常に最新動向を把握している。
(23)論文執筆・学会発表等の自己価値向上のための活動を積極的に行っている。
(24)院内での新しい試みに対して、臆せず挑戦している。

■患者評価(多面評価):
 入院患者さんと外来患者さんが個々に医師に対して以下のアンケートに答えたものを定期的に集計し、被評価者本人にフィードバックすると同時に点数化。

<外来患者さん用アンケート項目>
1.本日診察を受けた医師は誰でしたか?
2.予約時間に遅れないように、診察してくれましたか?
3.丁寧な言葉遣い、優しい態度で接してくれましたか?
4.あなたの訴えを十分に聞き、診察してくれましたか?
5.検査結果・治療方針等についてわかりやすく十分な説明をしてくれましたか?
6.あなたの症状について、他の医療機関や他の医師に相談したいとき、こころよく協力してくれましたか?
7.診療全般にわたって、この医師を信頼できましたか?
8.その他(具体的に:

<入院患者さん用アンケート項目>
1.毎日診察に来てくれましたか?
2.丁寧な言葉遣い、優しい態度で接してくれましたか?
3.検査結果、治療方針等について十分な説明をしてくれましたか?
4.いつもあなたの気持ちを考えようとし、あなたの要望にも耳を傾けてくれましたか?
5.あなたの病状について、他の医療機関や他の医師に相談したいとき、こころよく協力してくれましたか?
6.診療全般にわたって、この医師を信頼できましたか?
7.その他(具体的に:

■他職種評価(多面評価):
 定期的なアンケート調査により以下の他職種から5段階評価を受ける。

<外来看護婦から>
1.予約時間に遅れないように診察していましたか?
2.患者さんに対して丁寧な言葉遣い、優しい態度で接していましたか?
3.患者さんの訴えを十分に聞き診察していましたか?
4.患者さんに対して検査結果、治療方針等についてわかりやすく十分な説明をしていましたか?
5.患者さんやご家族がセカンドオピニオンを希望したときに、こころよく協力していましたか?
6.診療全般に渡って患者さんから信頼されていましたか?
7.看護職に対して、適時適切にリーダーシップを発揮し、協力・信頼関係を築いていましたか?
8.外来診療全体の流れを俯瞰し、自分の診察をコントロールしていましたか?
9.その他(具体的に:

<病棟看護婦から>
1.入院患者さんの診察をこまめにしていましたか?
2.入院患者さんに対して、丁寧な言葉遣い、優しい態度で接していましたか?
3.検査結果、治療方針等について、入院患者さんやご家族に十分な説明をしていましたか?
4.いつも患者さんの気持ちを考えようとし、患者さんの要望にも耳を傾けていましたか?
5.患者さんやご家族がセカンドオピニオンを希望したときに、こころよく協力していましたか?
6.患者さんの診療に関して、看護婦として指示が欲しいとき、適切に対応してくれましたか?
7.診療全般に渡ってこの医師を信頼できましたか?
8.その他(具体的に:

<コメディカルから>
1.コメディカルに対して、適時適切にリーダーシップを発揮し、協力・ 信頼関係を築いていましたか?
2.コメディカルとして指示が欲しいとき、適切に対応してくれましたか?
3.診療全体の流れを俯瞰し、コメディカルの負荷状況にも配慮して指示を出してくれましたか?
4.医師から、教育指導(アドバイス)がありましたか?
5.診療全般に渡って、この医師を信頼できましたか?
6.その他(具体的に:

<事務部門から>
1.診療行為に付随する病名は正確に記入されていましたか?
2.カルテ内容の見読は正確でしたか?
3.保険診療についてその内容を理解していましたか?
4.症状詳記の書き方は、正確でしたか?
5.書類作成に対して協力してくれましたか?
6.患者の受け入れに対して協力してくれましたか?
7.その他(具体的に:

 以上が、現時点で決まった内容です。

 ここに掲載した人事基本方針書の「はじめに」にも書き、導入説明会の時にも何度も言いましたが、現在まで出来上がった内容はまだまだ改良の余地が多いと思います。

 しかし、「ものごとを始める前の検討にばかり時間をかけていてはいけない。スタートしなければ問題点も浮き彫りにならないし、改善もできない。3年かけて90点あるいは100点近くのものが出来るより、半年で50、60点の段階でもまずはスタートし、走りながら改善を繰り返した方がいい。」というのが私の考え方ですので、不完全で問題も多いと思いながらも敢えてスタートします。

始めてみて害ばかりあって益なければ、いつでもやめられますし、後戻りもできるのですから。

 「まずはやってみましょう。」

(平成 15 年8月発行の友愛記念病院誌の原稿)

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